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【世界のワイン】旧世界に属するギリシャ(リトルアーク ランティディス)、ルーマニア(シエナ)

【世界のワイン】旧世界に属するギリシャ(リトルアーク ランティディス)、ルーマニア(シエナ)

世界のワインは、歴史のあるヨーロッパを中心とした旧世界と、アメリカ大陸やオセアニアなどの新世界の2つに分類されることがあります。一般的にヨーロッパのワインと聞くとフランス、イタリア、スペインなどの有名な国を思い浮かべる人が圧倒的に多いのではないでしょうか。

しかし、ブドウが取れるところにワインあり。

ワイン造りの歴史はあるけど日本ではなかなかみない珍しいワイン産地の代表として、今回は知る人ぞ知る、ギリシャとルーマニアのワインをソムリエが紹介してくれました。

ワインベルト

ワインはブドウから作られるため、ブドウが採れる地域であれば基本的にその国のワインというものが存在しています。一般的に北緯、南緯 30度〜50度の範囲をワインベルトと呼び、ワイン用のブドウの栽培に適している国と言われています。(正確な範囲については、最近の気候変動やブドウの品種改良などから諸説あるそうです)

ルーマニア、ギリシャもしっかりこの中に含まれています。
改めてみると縦長の日本もすっぽり入っています。
※日本のワインの産地は山梨が有名ですが(参考:【世界のワイン】日本ワインって実際どうなの?その特徴とは?)、もしかしたら今後は全国各地から地場の特徴的なワインがでてくるかもしれないですね。

ルーマニア、ギリシャのワインはともに旧世界には入りますが、比較的リーズナブルな価格帯です。その知名度もまだまだ発展途上のワイン。そのため、ある程度ワインを飲んでいる人にとっても、きっと新たな発見を得ることができるでしょうとのことでした。

ギリシャのワイン紹介:リトルアーク ランティディス

ギリシャワインは最も歴史のあるワイン産地のうちのひとつです。近年、ワイン業界の中でも最高峰とも言われる資格、マスター・オブ・ワインが他の国に対してこのギリシャワインの知名度を大きく向上させました。品質も同様に近年大きく発展しており、世界中でファンが増加しています。このマスター・オブ・ワインは親日家の方らしく、今後ギリシャワインの日本進出はより一層盛んになるかもしれません。

大陸側の地域と海に面したエリアでその味わいに変化があるのがギリシャワインの特徴。
全体的な味わいは、地中海の国らしく魚介料理に合うワインが多いとのことでした。

今回のワイン:リトルアーク ランティディス
品種:アシルティコ(マラグジア)

品種はラベルには記載されていません。ギリシャの土着品種アシルティコから作られている白ワインです。日本では馴染みがあまりないかもしれませんが、ギリシャでは有名なワインで、造り手により味に変化があるそうです。

魚介系料理のレモンに合う、柑橘系の香りで、アッパーもスッキリしています。
料理を食べながらちょっとワインで口をさっぱりさせたいときなどにちょうどいいワインです。

柑橘系の爽やかな香りが地中海の風を彷彿とさせ、このワインを飲むときには地中海のリゾート気分を感じてもらいたいという思いもから、リゾートワインと時々呼んでいたりもするそうです。

ルーマニアのワイン紹介:シエナ

ヨーロッパ南東部に位置するルーマニア。19世紀後半パリでルーマニアの人気がでたにも関わらず1947年頃社会主義国家となりソ連の影響下に入り、ワインの他国への供給をソ連以外中止し、国際市場から遠ざかりました。その事から『忘れ去られたワイン国』とも言われたりしています。しかし近年ふたたび存在を知られ、今やギリシャハンガリーについで15位前後の生産量にもなり世界中で楽しまれております。

ルーマニアはワインひとりあたりの消費量が高いことも特徴です。産業として、わざわざ輸出をせずとも国内だけで成り立っていたことも国際市場から遠ざかっていた要因かもしれません。

今回のワイン:シエナ 
品種:メルロー 

ルーマニア以外の世界には比較的最近入ってきた赤ワインです。品種はラベルには記載されていません。

フランス、アメリカにはない繊細な味わいで、独特なスパイスの香りが漂うワインです。
当然、スパイスの効いた料理に合うワインで、お店でもスパイシーなお肉料理などとともに勧めているとのことでした。世界的にはまだ新参者かもしれませんが、ルーマニア内では生活に溶け込んだ人気のあるワインです。

値段が低いワインについては、輸出するための輸送コストのほうが高くなってしまうこともしばしば。そのため、日本で購入すると結果的に高額になるケースもあります。しかし、最近では一回あたりの輸出量を増やすなど、輸送コストの削減もすすみ、輸出量も増えてきているそうです。欧州ワインの関税も日本と欧州連合(EU)の経済連携協定(EPA)発行でゼロになったりと、欧州ワインの輸入量はこれからも増えていきそうな雰囲気を感じます。

聞き手 赤坂あじる亭Annesso  店長/ソムリエ 野村美紀子

\本日紹介したワインはこちらのお店で飲めます/
赤坂 あじる亭 Annesso
公式HP:https://celebourg.com/agiletei-annesso/
facebook:https://www.facebook.com/ajirutei.branche/

こだわり料理とソムリエが厳選したワインをバルスタイルでお楽しみ頂けます。
なるべく面白い国のワイン飲んでもらえるようにとソムリエが様々な国のワインを準備。現在、28カ国超えるワインを楽しむことができます。

・リトルアーク
Glass 750円
Bottle 4,800円

・シエナ
Glass 850円
Bottle 4,900円
※季節により、在庫や料金に変更がある場合があります。ご了承ください。

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