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テレワーク制度導入で働き方改革を成功させる! 導入時に気を付けるべき4つのポイントとは?

テレワーク制度導入で働き方改革を成功させる! 導入時に気を付けるべき4つのポイントとは?

働き方改革を推進するため、政府が積極的に導入を呼びかけている「テレワーク」。近年のIT技術と通信機器の目覚ましい発展は、在宅でのより高度な業務遂行を可能にしました。
そして、新型コロナウイルスの影響を受けて、その導入には更なる期待が寄せられています。企業は、テレワークを導入する環境の整備を強く求められています。今回はテレワークの導入にあたって、企業が気をつけなければいけない4つのポイントを解説します。

テレワークが可能にする「従業員の働き方」

企業はテレワークの導入によって、時間や場所にとらわれない働き方を従業員に提供できます。その「働き方」とは、次の3つです。

●外勤型テレワーカー
勤務先以外での仕事が中心で、ノートパソコンやスマートフォンを駆使して社外で書類作成やメール対応などを行います。セールスパーソンをはじめとした外勤型の従業員が該当します。

●内勤型テレワーカー
あらかじめ決められた就業場所だけでなく、適切な場所と時間を選んで業務を行えます。企画、人事、総務といった内勤型の従業員に適しています。

●通勤困難型テレワーカー
何らかの事情によって通勤が困難であるため、在宅勤務を中心として仕事を進めます。育児や介護などを必要としている従業員に適しています。

テレワークによってこうした働き方を実現することで、企業は次のような経営課題の解決も見込めます。

テレワーク採用による「経営課題の解決」

テレワークの採用によって以下の経営課題の解決が期待されます。

●生産性の向上
時間と場所にとらわれないテレワークは社員の生産性を向上させます。テレワークであれば勤務可能な遠隔地の優秀な人材の確保や、社員に合わせた働き方が可能となることで、離職防止にもつながります。

近年日本を襲った地震や台風などの自然災害や、今回の新型コロナウイルスによるパンデミックなど、予期せぬ出来事が発生した時にも、企業が事業継続性の確保(BCP)をするためにもテレワークの採用は有効な解決策になります。

さらに、企業利益を左右するコスト削減として、ペーパーレスや、社員の移動にともなう交通費削減の効果も期待できます。

●ワークライフバランスの実現
政府が推進する働き方改革の中でも、社員の働き方に対するニーズに応える対応策として、テレワークの導入が奨励されているように、テレワークは、仕事と育児・介護・病気の治療など、ライフイベントの中で発生するさまざまな出来事に対応した、多様で柔軟な働き方ができるライフワークバランスがとれた職場環境を実現します。

●生産年齢人口の減少による人手不足の解消
日本企業を取り巻く社会環境の変化の中で、大きな課題となっているのが、少子高齢化に伴う生産年齢人口の減少による人手不足です。テレワーク導入によって、多様な人材を確保できるようになり、人手不足の解消につながります。

テレワーク導入で気をつけなければならない4つのポイント

テレワークを導入する際には次の4つのポイントに気をつけなければなりません。

(1)導入プロセスを把握し、理解する
テレワークの導入プロセスは、次の8つのプロセスで進めていきます。各プロセスをしっかりと把握して進めていきましょう。

・導入目的の明確化
・対象範囲の決定
・現状把握
・導入計画の策定
・実施環境の整備
・研修等説明会の開催
・テレワークの試行・実施の開始
・テレワーク推進のための評価と改善

(2)導入に向けた推進体制を整える
テレワークの導入にあたっては、推進に必要な体制を整えなければなりません。推進のリーダーシップは、企業経営者がとり、明確な意思表示を発信することが重要です。さらに、実務運営に必要な、経営企画、人事、総務、システム部門、テレワーク導入予定部門などの担当者を決め、プロジェクトチームを組成し推進していく必要があります。

(3)セキュリティ対策を施す
テレワークの導入にあたっては、人為的な面と、技術的な面で、情報セキュリティ対策をたてなければなりません。総務省が策定し公開している「テレワークセキュリティーガイドライン」を参考にするとよいでしょう。

(4)ICT環境を整備する
テレワーク導入にあたっては、テレワーク用のICT環境を構築する必要になりますので、現状のシステム確認やテレワーク導入に向けてのICT環境整備が必要です。

「テレワーク導入」というCSR

テレワークの導入は、多くの人にとって「働き方改革の一環」と認識されていました。それは、「労働力の確保」「生産性の向上」「ワークライフバランスの実現」などの経営課題の解決を目的としていたからです。ですが新型コロナウイルスの出現は、予期せぬ事態への対応策として、テレワークの新たな必要性を浮き彫りにしました。更なる移動の制限とその継続を求められる可能性が高まるなか、企業は「経済活動を継続させる」という社会的責任を果たすべく、テレワークを導入しなければなりません。

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